追試の駄文置き場

あなたのお気に入りの文章が、きっと見つからない。

嘘日記8:

走り続けて、振り返ったら後ろに誰もいなかった。あれ、と思った途端に自分はどこへ向かっていたのかを忘れてしまった。

 

とりあえずベローチェの看板を見つけたので近づいてみると臨時休業だった。ガラス越しに見える店内の奥の方の席に誰かが座っているのが見えた。

 

雨が降りそうだった(というかぽろぽろ降り始めていた)ので駅へ向かおうと少し歩いてみると、知っている道へ出た。

 

あー、ここに出るんだ、と思いながらどこかがっかりしている自分がいた。自分はもう少し、というかしばらく、「道に迷っていたい」のかもしれない。